かんたん神業ゲーム攻略

よく見られたいという人のあさはかさよ

PS4・PS5 MOD集  ひろゆきと一緒にFallout4の世界でサバイバル

たまたまその場に居合わせた男性から、核戦争が始まったことを知らされた。相互依存関係にあるはずの彼の国と米国が戦争を始めてまる2年が経過、戦火は収まるどころか諸外国を巻き込んで世界中に燃え広がった。実際に核戦争を経験することになるとは思いもしなかった。

この国では核シェルターを持っている人は限りなく0に近く、脱税や金塊を隠すための地下室がせいぜいだろう。いやほとんどの国は核シェルターなんぞ持っていない

某国の潜水艦から射出されたコムドット型ミサイル(通称LUCY)がものすごい風圧で木をなぎ倒し奥多摩を焼野原に変え東京にある森を燃やし尽くした。

私は自宅前のマンホールに大急ぎでもぐりこんだ。すごく怖かった。地震のような激しい振動、割れた窓ガラスは床と壁に突き刺さった。恐らく、東京都を中心に半径100km圏内は崩壊していたのだろう、それとも私が地下に逃げ込んで外からの一切を遮ってしまったせいなのか静寂につつまれた。鼻をつんざく汚水の臭いなど気にする余裕もなく、爆心地から遠ざかることだけを考えてひたすら走った。しばらく進むと排水設備の点検を終えたMr.ハンディが私と逆方向に向かってつっこんでくる。

慌てて避けようとしたが狭い溝内で足がもつれて、そのままの勢いでガツンと銀色のボディにぶつかってしまった。

「旦那様、いかがされましたか。構内は暗くて危険です、早く地上にお戻りください」と流暢な日本語が小型スピーカーから発せられる。事情を話すと驚いたようにツールハンドをくねくねと動かしカメラアイをしぱしぱさせて、怪訝そうに当たりを見まわす。「わたくしは外部から遮断された環境におりましたので、よもや地上がそのようなことになるっているとは知りませんでした。わたくしが避難できる場所まで旦那様を誘導いたします。後に続いて下さい」1人と1体はまる1日歩き続けた。道中の時々でこのロボットは私に気をつかい励まし続けてくれた。


ゼネラル・アトミックス社が世界で初めて開発したこの高度AIを搭載したモデルは瞬く間に世界中を席巻して飛ぶように売れた。これまでもAI搭載のロボットは数百種類のモデルが発売されてきたが、どれもがAIと呼ぶにはあまりにお粗末な回路を搭載しており、自立稼働と自己主張、知的好奇心を併せ持ったものは開発されなかった。Mr.ハンディはその軽量さもさることながら育児や料理、園芸までこなせる完全自立型知能を有している、にも関わらず安価なため一般家庭のほとんどが所有しているほどだ。欠点らしい欠点はないものの、原子炉から抽出したエネルギーを密閉容器に蓄積させたフュージョンコアを原動力として採用したことについて、しばしば活動家が槍玉に挙げてはわめき散らしたものだ。今やフュージョンコアなくして大規模な電力供給は難しくなりつつあり、社会はフュージョンコアに依存し始めている。ついには車に搭載され、タイヤの無い自動者が発売されるに至った。原子力発電よりも安全性が高く安価に大量の電力を供給可能なためありとあらゆる場所で利用されているのが現状だ。原子爆弾はその多くを誘爆させ消し飛ばした。

 

私はいい年の大人だが今日ほど悔しさと絶望と恐怖を味わったことは無かった。人の一生が120年と言われている今、望めばそれ以上の延命もできてしまう時代でも核兵器の脅威は依然として残っている事実に、私は眉間に銃口を押し付けられるような怖さと必死に戦いながら文字通り死に物狂いで排水溝を駆け抜けた。

 

排水処理施設までなんとか辿りつくと非常用シェルターとおぼしき構造物が非常灯をともして待っていた。「これはVaultTec日本支社が非常用に建造したVIP専用の核シェルターです、機能しているといいのですが。」
 建設を予定していた建造物がいくつか見える。こんな外規模な施設が東京の地下にあることも驚きだが、その堅牢さは今の技術の何を使っても破壊することはできな、そう思わせる威圧感がある。入り口が見当たらないと慌てる私にMr.ハンディがコネクターを伸ばして見せる。「これでドアの開放設備をオーバーライドできるか試します、開けー。」人間のそれとは全く違うものの、Mr.ハンディの勇ましさにほんの少し勇気づけられた。

 警報が鳴り響きオレンジ色の回転灯があたりをせわしなく照らし始めた。ロックが外れる音が響きガシャッと錠前が外れるような音がして歯車のような大きなドアが開き始める。「お下がり下さい、設備は無事のようですね。早く中に入りましょう」

エントランスの接続口にケーブルジャックを差し込むとガゴーっと大きな音をたてて目の前の歯車がスライドを始める。私は呆気にとられながら後ずさりして中の様子をMr.ハンディ越しに覗き込んだ。銀色のボディに光が反射して後光がさしている。「ここまでくればもう安全です。中には非常用の物資が大量に備蓄されています。ここで少しお休みになってください、わたくしは何か食べられそうなものをみつけてまいります」そう言うと鼻歌を歌いながらシューっと音を上げ非常灯の向こうに姿を消した。この施設はどれだけ広いのだろうか。近くのコンテナに腰を降ろすと喪失感と疲労が押し寄せてきた。埃をかぶった段ボール箱があちらこちらに積みあがっている。VaultTecのロゴが入ったコンテナは施錠されており中身が確認できなかった。
地上に残った親戚はどうなったのだろうか

いや今それを考えるのはやめたほうがいいか、とりあえず安否確認をしよう。

どうやらぶつかった時にスマホの画面が割れてしまったようで、ことの重大さに気づくと、一気に疲労と眠気が押し寄せてきた。座ったまま眠てしまった私をMr.ハンディが支えていた。ずっとそのまま支えてくれたいたのかと尋ねると、カメラアイを開いたり閉じたりしてまるで私の顔いろを伺っているように思える。「あまりにも熟睡されていたためわたくしが見張っておりました、あやしいものは一切近づけさせません」

彼の肩を借りて起き上がると手元にひんやりとしたものが触れた。

「缶詰の保存食をご用意しました。飲料水の貯蔵庫も見つかりました・・・・それと申し上げにくいのですが・・・・」言葉をつまらせる彼に、どうぞそのまま続けてと促してみる。

「これは画期的な手法に間違いありません!この地下施設で長く暮らすよりも有意義な提案をいたします。申し上げますとコールドスリープ装置です。」何だか訳がわからないが興奮した様子で彼が話を続けるので黙って最後まで聞いてみる。

「この装置で200年ほどお眠り下さい、そうすれば地上の放射能汚染も緩和されているはずです、急いで準備にとりかかりましょう」

200年間眠るだって?原子炉がメルトダウンしたならまだしも核ミサイル攻撃を受けて200年も眠るのか、どうなるか予想もつかないし目覚める保証もない。

「このままこの施設で隠れているだけじゃだめ?」

Mr.ハンディは慌ててハンディアームを上下に振りながら目を閉じる。困っているかどうか正直なところは分からないが少なくとも口調はかなり焦っているようだ
「ここは本来であれば一部の要人だけが利用できる施設です、もう少しすれば利用登録された方たちがなだれ込んできます。そうなれば旦那様は追い出されてしまいます。」

私はとっさに悪知恵を働かせた。

「そうだ、この施設の職員になりすませばいい、こんな非常時だからいちいち確認しないだろ?」あまりに短絡的すぎたのかもしれない。返事が返ってこない。真っ暗な廊下の奥からライトが点灯し始めてこちらに迫ってくる。

「先にどなたかいらっしゃったようですね」銀色のボディをくるっと向こう側に翻すと視認範囲を絞って望遠レンズで廊下のつきあたりをフォーカスして確認している。黄色いフードの人物が部屋から飛び出すと廊下を通り過ぎて隣の部屋に駆け込むのが見えた。
「招かれざる客かもしれません、旦那様の後ろに赤いスイッチがありますのでそれでドアをロックして隠れていてください。セキュリティドアになっていますので開ける前には必ず外を確認してください。」そう言い終わる頃には彼は空を切って進み始めていた

「待てぇぇぇ、逃がしませんよー。」
一見したところ堅物な執事のように思えたがその実なんと熱血な個性を持ったロボットだろうか。私は言われた通りに、15㎝四方の赤いボタンに拳を叩きつけた。オレンジ色の回転灯がふたたびまわりだすと物凄い音をたてて大きな歯車が閉じていく。

私は先の知れぬ長い廊下を奥に奥に歩き始める。ガラス窓の取り付けられた部屋には見慣れないスイッチやボタン、真っ黒なモニターと思しき機材が並んでいる。スライドドアらしきものはロックされているようで開かなかった。しばらく歩いているとMr.ハンディと口論をしている男性を発見した。喉元に回転のこぎりを突き付けられても全く動じずにあごひげをいじりながらなにかしゃべっている。「先に入ったのは僕ですけど何か問題あります?今は非常時ですよね?困っている人をスピンブレードで切り裂くのが最先端なんですか?」

たじろいだように後ろに下がるMr.ハンディに声を掛けるべきだろうか
「わたくしは決して安易に人を殺めるようなまねはいたしません、ですがあなたは危険人物のように思えるのです。それにどうやってここに侵入したのですか、返答によっては容赦しません」左のアームにつけられた火炎放射器が熱をもちはじめ空気がゆらめいている。

黄色のフードを手でめくると「でもそれってあなたの偏見ですよね。おいらはたまたま道路に空いていた穴に隠れて歩いていたらここに着いたんですけど、一方的に不法侵入ってなんか違いませんか?」

一歩も引かない構えだ。首をはねられるか燃やされるか選べるならせめてもの救いだろう。

「わかりました。あなた様を信じてわたくしは矛を収めることにします」

そう言うやいなや天井の崩落が始まる。ここは頑丈なシェルターのはず、だがどうして
「ああ、始まったのですね。」事情を知っているかのような口ぶりで話を続ける
「この東京に設置されたVault181は未完成なのです。完成半ばにして稼働させてしまったからでしょうか、なんてことでしょう」崩落の直接の原因は分からないが

「さあ、こちらを着用してください」青い全身タイツのようなスーツを渡されて思わずこれを着るのかと尋ねる。「未来ではこれを着るんです、いいから早く」

黄色いフードの男はあごひげを触りながら「これって素材とか大丈夫なんですか?なんか機械とか埋め込まれてますよね。おいらは着たくないです」と不審がっているのか分からない表情でかたくなに着用を拒む

とにかく急いでポッドに入るようにと案内されると、透明なカプセルが部屋の両脇に5台ずつ対面するように並べられている

「さあ、急いで」

Mr.ハンディがスイッチを押すと一斉にカプセルのハッチが開いた。

「外のみなさまを後ほどお連れいたします、お二人は先にこちらでお休みください」

言われるがままにカプセルへ滑り込むとガラス窓のついたハッチが静かにしまる。向こう側には黄色いフードの男が入っていて不思議そうに中を触ったりしている。それと同時に冷たい空気が漂い意識がぼやけて暗くなって・・・・・。

寒い、身体が動かない。少しずつ視界が開けてきた。

手動オーバーライド完了。アナウンスが流れている

「この男で間違いないな」牛皮のコートを着た男が銃を片手に苛立っているのが分かった。

「間違いありません。」全身を防護服に身を包んだ何者かが話をしている。声は女性のようだ。

牛皮コートの男が銃を片手に黄色のフードの男に話しかけている。「赤ん坊はどうした?予定では男の子が一緒にいるはずだ、男の赤ん坊はどうしたんだ」すごく怒っている、私が中からガラスを叩いてもこちらには見向きもしない。

「仕方ない、こいつにするか」そうですねと防護服が頷くと黄色いフードの男は引きずられてどこかに連れていかれた。おもむろに牛皮コートの男がこちらを覗いて「予備はまだある」といって去っていった。予備とは何のことだろうか。また意識が遠のいてきた。

突然スピーカーからアナウンスが流れる。「重大なエラーが発生」一斉に冷凍カプセルのハッチが開き瞬時に解凍処理が行われた。明るくて目がなれない。天井に備え付けられた非常灯がこうこうと光っている。全身を暖かい血液が駆けめぐって手足の感覚が少しずつもどってくる。スーツに内臓されたヒートコイルが作動して体を瞬時に解凍してくれたのだ。髪の毛はまだ少し凍っているが仕方ない。とにかくここを出て外の様子を確かめなくては。