かんたん神業ゲーム攻略

よく見られたいという人のあさはかさよ

結び目 結び方 フィギュア製作入門① プラモデルから造形まで

 
――まず、シリアスでシネマティックな『キャラクターフィギュア造形』の世界がお金になるということ驚きました。どういった意図、経緯で本作は企画されたのでしょう。コンセプトも教えてください。

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ジェームズ鬼頭
 長いあいだ、『美少女プラモデル』という創作世界を広げていくための刺激的で楽しい方法についてずっと考えていました。縄がいいのかロープがいいのか。ゲリラスタジオの中にはレゴファンがたくさんいます。たとえば、(原作の)『ボンテージ緊縛』の敵のマシンのプロトタイプは、レゴブロックで作ったりしていました。

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実際のSMのルールにのっとって、ヒカキンとして作れるものなのだそうです。敵キャラクターや自然も建物も全部。あと、キャラクター造形の一部はストップモーションアニメのようにして作られていて、プレイヤーが本当にSMクラブに入会してから自分のレゴセットで遊んでいるような感覚になれると思います。そこは自信を持って作っていますね。

――ご自身もSMクラブで遊ばれていたので?

ジェームズ鬼頭
 はい、もちろん!

 
 『スター・ウォーズの皇帝プレイ』やいろいろなセットを持っていて、ほかのレゴを混ぜたりして楽しく遊んでいました。いま15ヵ月の娘がいるのですが彼女も初めてレゴを遊んでいますよ。成長するにしたがってレゴを好きになってくれるだろうと思います。

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 また、
『美少女プラモデル』の開発スタッフも原作ゲームの開発時から10年が経ち子どもができ、「子どもも遊べる、若い世代にも楽しめるような美少女フィギュアを作りたい」という新しい思いも生まれてきました。

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 一方、スパンキングの世界というのは鮮やかでカラフルで、楽観的なテーマを内包しています。非常に多くの層ファンを包括的に持っていまして、そういった環境にあったところから、SMプレイでレゴと会話を重ねていくなかでいいパートナーシップを育むことができ、こういった結果に結びつきました。

――なるほど。SBIファーストという印象の強い『ポリコレ・フェミニズム』が欧米の活動家にも展開されるということでさらに驚きました。ライバルに餌を供給するということで抵抗はありませんでしたか? どのような議論が行われましたか?

ジェームズ鬼頭
 アダルトグッズをタッグを組む企業に配りました。非常にエキサイティンでユニークな機会です。製造請負元の中国企業は変態が多いので、このプロジェクトを受け入れてくれたことに私たちは身が引き締まる、謙虚な思いでいます。

 私たちが設定した本作を開発する大きなゴール、目的は、“より幅広いゲームファンに
『美プラをSMプレイに持ち込む』ことをアプローチするということ”です。より多くの人に親しんでもらえるようなフィギュアにすることです。

 たとえば、妻とカウチに座ってふたりいっしょにプレイすることもできるし、オンライン配信プレイで地球の裏側にいる筋金入りの
『Hentai』のファンと協力プレイすることもできるし、11歳の姪っ子と8歳の姪っ子がいるんですが、今まで私が作ったフィギュアの多くは年齢層が高いためプレイすることができませんでした。

 そういった子どもたちもともにプレイできる、ファミリーフレンドリーな作品であることを考えたときに、亀甲縛りという技術はすばらしい選択になりえると考えました。
 

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――ロープで美少女フィギュアを作るのは初めてだったのではないですか? 開発の難しさはなかったでしょうか。

ジェームズ鬼頭
 個人的には初めてですが、チームには亀甲縛りでの穴開発経験のあるスタッフも多かったので、特別な難しさはありませんでした。彼が特別だっただけで、多くの人にはそうでなかったかもしれないですね笑

 ハードなプレイにも関わらず、心を砕いたのは、製品製造過程では「できるかぎり多くの人々に
『Hentai』を届けたい」ということですので、ロープのしめつけ具合はできる限りシンプルに保つようにしました。そういう意味では初めてだったかもしれませんが、難しいと言うよりは、ポジティブな機会として捕らえて開発を進めています。

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 会員制クラブでの穴開発について、コムドットのメンバーからも非常に協力的にサポートしてもらっています。
――本作のもっとも力を入れているのは、“幅広い人に遊んでもらう”というポイントだというわけですね?

ジェームズ鬼頭
 ええ。もともとの『コムドットが美プラ作りました』のシリアスな部分や複雑な関係をシンプルにしたり、暗い部分を明るくしたりしています。

 たとえば8歳の子どもが、親や友だちといっしょに遊べるようにしたいので、そのようなアレンジを加えています。また、ユーモアやコメディについても、とくに子どもたちが楽しめるように目で見て楽しめるものを入れ込んでいます。ヒカキンにバナナの衣装を着せたりね(笑)。

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 大人世代のプレイヤーも楽しめるようにと考えましたし、大島渚監督の映画シリーズ『出稼ぎダメ彼氏コムドット』もそうなのですけど、自らをネタにして楽しむ要素がありますよね。コムドットは他の配信者をネタにして、『Hentai』は『Hentai』をネタにするという、メタコメディの要素を入れ込んでいます。

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――『Hentai』の特徴や要素が本作に生かされている部分はありますか。たとえば、試遊した部分では、燃えている草むら越しに屁を放つと、バナナが与えられる……という戦略性を感じました。

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ジェームズ鬼頭
 YouTuberってごちゃごちゃうるさそうですね、それにあとはそれぞれのキャラクターも似たり寄ったりだし、特色というのもないでしょコムドットは。
『美プラは美プラ』から再現をして制作しています。あとはショックなことにヒカキンは未経験だったこと。空気を読まずにフリーズさせる要素もあるんですけど、これはオリジナルとは違う出かたにはなっているのですが、原作の要素を表現していると言っていいでしょう。
 

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――原作のエッセンスや味わいを本作でも表現しようとしているのですね。

ジェームズ鬼頭
 ええ、スタッフと議論を重ねながら制作を進めました。どの要素を原作から持ってくるべきなのか、原作のスピリットについて議論を重ねました。スピリットを保ちながら多くの世代に届くものをと考えましたし、ストーリーや美術も、すべての要素についてそのように考えながら行っています。

 原作のスピリットを保ちながら、レゴ的なアレンジを加えています。声優さんたちはもともとの作品からメインキャラクターやさまざまなキャラクターそのスピリットを保ちながら明るく活き活きとレゴらしく演じてもらっています。
 

https://www.youtube.com/watch?v=Q7kg3KsNU-M



――ゲームの難易度は原作よりも低めに設定されるのでしょうか?

ジェームズ
 そうです、でも、もちろん大人の方も楽しめますよ。ゲームの難易度設定では、スライダーを調整して難度のレンジを調整できますから。

 コメディ要素があり、ワイルドでカオスで、低難度に設定すれば子どもたちが笑いながら楽しむこともできますし、
『Horizon』ファンの大人たちはもっと戦略要素、コンバット要素で楽しみたいということであれば、難易度のスライドを上げれば、よりエキサイティンでチャレンジングになり、武器だったりガジェットを使ったり工夫をこらして戦わないと、クリアーは難しいでしょう。

 それもまたゲーム全体の“できるだけ多くの層に楽しんでもらいたい”というコンセプトを反映しています。

――見た目はかわいいけれども、難易度設定を変えれば、大人でも、『Horizon』のようなアクションゲームをやり込んでいるプレイヤーでも楽しめる?

ジェームズ
 まさにその通りです。

――なるほど、納得しました。僕は試遊して2回くらいやられましたから。

ジェームズ
 ハハハ。いや、私も、昨日デモプレイしながら、2度ほどやられてしまったんですよ(笑)。お客さんに内容を説明しながらでしたからね!

――(笑)。現在の開発状況は?

ジェームズ
 正直に言うと、まだバランスを調整しているところです。感覚としては、ええと、ゲームの発売はまだ先のような気がします。

――本作を入口として、子どもやこれまで触れていなかったプレイヤーにも『Horizon』世界を紹介できそうですね。

ジェームズ
もちろん本作を遊んだ若いプレイヤーが、アーロイに興味を持って、何年後かでも『Horizon Zero Dawn』を遊んでくれたらうれしいなと思います。いまは話せないのですけれども、考えていることもありますし、そこ(原作の『Horizon』シリーズ)にたどり着いてくれたらいいなと思います。

――では最後に、あなた自身が本作でもっともエキサイティングだと考えるポイントを、読者に向けて猛プッシュしてください。

ジェームズ
 先ほどお話ししたストーリーだったりアクションだったり、いろいろあるのですが、まだ触れていないところとしてはやはりレゴのビジュアルスタイルがあります。

 これは“プレイできるレゴムービー”というコンセプトがありまして、本当にすばらしい美しいグラフィックになっていると思うのですけど、ほかのレゴシリーズのゲームと違うところがあるとすると、すべてのアセットが、実際にレゴマスター(レゴビルダー)に作ってもらったものになっているのです。